2008.12.15 Press - プレス
川村 愛 展 森海
[感覚ときもち]
これまで出逢った、とても大切なことや、それに伴う美しいもの、
残酷なこと、そしてやわらかな闇。
そんな鱗片をひろい集めて、こちらの世界にすくいたい。
それは、あたたかい光とつめたい光の間に身を置いて、みつめているようです。
感覚ときもちに素直になれること。
今までいろんな表現をこころみましたが、やっぱり絵画にもどってくるのです。
ただいま。いってきます。をくりかえしていると
ときどき、何かおおきな存在に「こっちだよ。」と
手をひかれるようなときがあるのです。
そんな引力に誘われて、感覚でそちら側に触れたとき
いつのまにか、ここにいて、そしてまたつながっていく。
部屋のベランダからは、ふかく澄んだ海のような森が、空まで広がっています。
<記> 川村 愛
<紹介文>
iTohenにて第137回目となる今展では、関西を拠点に活動を続ける川村愛(かわむらあい)氏をご紹介致します。
川村は個人の作品制作以外に、ダンサー:下津浦瑞希(しもつうらみずき)とのユニット[風色-fuushiki-]の活動や[Popol-Vuh ポポル・ヴフ(*)]というダンスパフォーマンスユニットの美術担当など、他者との共同制作を積極的に行っている作家だ。
今展の打合せで川村に対して問いかけた質問の一つに「その3つの表現活動を自身の中でどう区別しているのか?」と投げかけたところ、「主観と客観の割合を変えている」と端的に答えてくれたことがあった。川村のコメント(ただいま。いってきます。…)にもあるように、その“主観と客観の往復”こそが、彼女自身の中にある≪唯一の居場所≫を明確に仕立て上げているように思える。
ベランダの先に続く果てしない『森海』。その広大な世界に、点在してひかる“灯火”を見つけては、彼女はそれを丹念にすくいあげて≪唯一の居場所≫へと持ち帰る。そのような風景が私の脳裏に浮かんでくる。
だからだろうか。川村の絵画からは人知れぬ静寂さと淡い体温を同時に感じさせてくれるのだ。
今展は新旧合わせ約35点を発表し、2008年の展示を締め括ってくれます。
何卒ご高覧頂けますよう宜しくお願 い申し上げます。
<記> SKKY/iTohen 角谷 慶
(*)Popol-Vuh ポポル・ヴフ 1996年、徳毛洋子(とくもようこ)の呼びかけにより結成。1999年、舩橋陽(ふなはしよう・音楽)が参加、以降この二人をコアメンバーとして、関西・関東のみならず全国で公演を展開しているダンスパフォーマンスグループ。
作品コンセプトを元に、ダンスや音楽等それぞれが思考し、互いに受容・交換・示し合い創作する。川村愛は2005年頃から美術担当として参加している。
[日時]
2008年12月17日(水)〜12月28日(日)
12:00 ー 19:00 (月・火 定休日)
最終日は18:00まで
[会場]
-iTohen Books Gallery Coffee-
いとへん Books Gallery Coffee
富士ビル1F・大阪市北区本庄西2丁目14-18
[お問い合わせ]
本展に関するお問い合わせは
ito_hen@skky.info
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